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海鳥の行動と生態 その海洋生活への適応

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ISBN978-4-915342-56-1 A5判/328ページ 綿貫 豊:著 ●本邦初の海鳥の専門書 海鳥は生涯のうち9割の時間を海ですごす。一見何の目印もない広大な海において,海鳥はいかにして餌を探し,子育てをしているのだろう。進化と食物連鎖,運動機能と生理,分布と採食行動,繁殖と適応戦略,環境変化に対する応答などをテーマに,海鳥が海洋生活に巧妙に適応してきた不思議を解説する。 これまで日本には海鳥に関する専門書がほとんどなかった。本書は,ペンギンはなぜ飛ばないのかといった素朴な疑問から,カモメの飛行とグライダーの意外な共通点やアホウドリの繁殖戦略といった最新の観測技術から得られた新発見まで,さまざまな視点で海鳥研究のおもしろさを紹介する,初めての専門書なのである。 ●目次● はじめに I.進化と生態 ・第1章 海鳥の由来(地上から空へ/海へそして水中へ) ・第2章 生態系における海鳥(多様な餌生物/コラム:海鳥のメニューを調べるには/多様な採食行動/海鳥の年間餌消費量/少ない天敵/海鳥が陸上生態系に与える影響) II.運動機能と生理 ・第3章 飛行と潜水(飛行と潜水の機能形態と代謝/コラム・海鳥の代謝速度を測る/飛行および遊泳速度はほぼ一定/コラム・一定速度で飛行・遊泳する理由/二つの省エネ飛行/ウミスズメ科の高い潜水能力/コラム・データロガーの開発/酸素保有量と消費速度が潜水時間を制限する/コラム・ハイテク機器を使うには) ・第4章 限界を超えて長く潜れる理由(潜水中の心拍数低下/部分的体温低下と血流調節/浮力と抵抗:足こぎ潜水 /コラム・スコットランドのメイ島での調査/水中と空中での羽ばたき/コラム・高圧の影響/水中での放熱と寒さへの適応/潜水中の代謝速度は低い?) III.海上分布と採食行動 コラム・海の景観とスケール ・第5章 海上での分布(海洋環境と海鳥の分布/コラム・船から海鳥の数を数える/海鳥とその餌の分布:空間スケールに注目して) ・第6章 いかにして餌を探すか(探索行動の空間スケール/潜水行動の時間スケール/コラム・採食行動の空間・時間スケールを解析する/探索のメカニズム/採食場所の予測可能性) 第7章 海での効率的な採食(昼に食べるか夜に食べるか?/遠くまで行くとたくさん餌をもち帰るか?/効率のよい潜水とは?/コラム・採食イベントを調べる/情報センター仮説) IV.繁殖と適応戦略 ・第8章 長命でゆっくり繁殖する(親の生存と繁殖速度のトレードオフ/コラム・なぜ給餌速度を調節する場合としない場合があるか/低い給餌頻度とゆっくりした雛の成長/雛の脂肪蓄積は飢餓に対する保険?/コラム・雛への給餌量を測る/ウミスズメ科の発育・成長と巣立ち/繁殖開始年齢が遅い理由/毎年同じペアで繁殖する) ・第9章 長距離採食への行動的・生理的適応(長・短距離採食行動と一次生産性/遠方からの雛への餌の運搬と消化/抱卵中の飢餓にどう耐えるか/コラム・平和的なコウテイペンギンと海鳥研究者の手の傷/南北長距離渡りと脂肪蓄積) V.海洋環境変化と海鳥 ・第10章 気候変化と海鳥(魚資源と海鳥:ボトムアップ効果/海鳥の個体数変化のメカニズム/コラム・退屈な長期研究と科学的発見) ・第11章 人間とのかかわり(漁業と海鳥/人間活動によるインパクト/海洋環境モニターとしての海鳥) おわりに 引用文献 付表・付図 索引

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